統合失調症とは

統合失調症の症状には大きく分けて陽性症状と陰性症状の二つがあります。陽性症状は一見すると派手に見え、妄想や幻覚などを含みます。また思考の障害から他人からは支離滅裂に受け取られることもあります。陰性症状は一見すると地味に見えますが、こちらの方が統合失調症の中心的な症状になります。これは感情の起伏がなくなったり、活動する意欲がなくなったり、他者と意思疎通をしなくなったりします。そして他者からはただ何もせずに時間を過ごしているだけと受け取られることもあります。また、集中力もなくなり注意が散漫になったりもします。こうした様々な症状がありますが、同じ統合失調症でも、例えば陽性症状がなかったりなど、異なる症状の出方をすることが多いです。
統合失調症は決して珍しい病気ではなく、100人に1人の割合で起こる病気です。青年期ごろに起こることが多いようです。

統合失調症の治療

最近では統合失調症の治療方法も改良されてきていて、長期の入院が必要になる事は少なくなってきました。まず統合失調症の治療には薬物療法がとても大切になってきます。継続的に服薬することで再発の可能性をかなり減らすことができます。
また、地域で生活をしていく技術を学ぶために、様々なリハビリテーション施設があります。定期的に通い様々な活動を行うデイケアや、就労のための技術を学ぶ作業所、自立した生活を送るためにそこで生活をするグループホームなどがあります。

参考文献
Jung,C.G. 1911-1912 Wandlungen und Symbole der Libido.
(野村美紀子訳 1985 変容の象徴 筑摩書房)
Weiden,P.J., Scheifler,P.L., Diamond,R.j. & Ross,R. 1999 Breakthroughs in Antipsychotic Medications.National Alliance for the Mentally Ill.
(藤井康男・大野裕訳 2003 新薬で変わる統合失調症(第二版)ライフサイエンス)

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